InstagramやSNSでよく見かけるおしゃれな写真。
「自分もこんな雰囲気の写真が撮りたい!」と思って、ついついフィルターに頼っていませんか?
たしかにプリセットやフィルターは便利。でも、使い続けるうちに「どれも似たような雰囲気」になってしまうことも。
この記事では、Lightroomなどの編集ツールを使って、プリセットに頼らずに“自分の色”を作るための基本テクニックを解説します。
自分らしい写真を作りたい方、編集をステップアップしたい方は必見です!
1. 色味を作るってどういうこと?
「色味を作る」とは、写真の全体的なトーンや雰囲気を自分で調整し、自分らしい“世界観”を表現すること。
■ 色味を決める要素
- ・ホワイトバランス(色温度と色かぶり)
- ・彩度・自然な彩度
- ・トーンカーブ
- ・HSL(色相・彩度・輝度)
- ・明暗バランス(露光量・コントラストなど)
このようなパラメーターを組み合わせて調整することで、プリセットでは出せない“あなただけの雰囲気”を演出できます。
2. ベースとなる明るさとコントラストを整える
まずは明るさとコントラストを整えるところから始めましょう。
- 露光量:全体の明るさを調整(+0.3〜+1.0くらいが目安)
- コントラスト:写真にメリハリを出す(+10〜+30程度)
- ハイライトとシャドウ:明るい部分・暗い部分をバランスよく調整
この段階で写真の基礎的なトーンが決まるので、全体のバランスをよく見ながら調整してください。
3. 色温度と色かぶりで“空気感”を作る
次に調整したいのがホワイトバランス。
- 色温度(WB):写真の寒暖をコントロール(青っぽく or 黄色っぽく)
- 色かぶり補正:グリーンやマゼンタ寄りの調整
写真全体に統一感を出すには、このホワイトバランスの微調整が非常に効果的です。
■ 例:
- ・ナチュラルで清涼感 → WBを少し青寄り(寒色)
- ・やわらかく暖かみのある雰囲気 → WBを黄寄り(暖色)+マゼンタ寄り
4. HSLで特定の色をコントロール
HSL(Hue:色相/Saturation:彩度/Luminance:輝度)は、色ごとに個別の調整ができる便利な機能です。
- 色相:色そのもののニュアンスを変更(例:青 → ターコイズ寄り)
- 彩度:色の鮮やかさ
- 輝度:色の明るさ
■ 実践例:
- ・空の色を青緑っぽくする → 青の色相をシアン方向へ
- ・肌を自然にする → オレンジの彩度を少し落として輝度を上げる
- ・緑をフィルム風に → グリーンの色相を黄緑寄りにして彩度を下げる
このHSLをマスターすると色の主張・引き算が自在にできるようになります。
5. トーンカーブで雰囲気に差をつける
Lightroomでの雰囲気作りの決め手が「トーンカーブ」です。
- 暗部を持ち上げると、やわらかく淡い写真に
- S字カーブにすると、コントラストが強調されてドラマチックに
■ 色別カーブ(R/G/B)を使えば…
- ・ハイライトに赤みを加える → ノスタルジックな雰囲気に
- ・シャドウに青を足す → フィルム調・都会的な雰囲気に
トーンカーブは最初は難しく感じますが、1クリックごとの変化を確認しながら試すと感覚が掴めてきます。
6. 自分の色味を記録する方法
■ プリセットとして保存
一度作った自分好みの設定はプリセットとして保存しておくと、他の写真にも再利用できます。
- ・Lightroomの「ユーザープリセット」から保存可能
- ・調整項目を選択して、明るさなどは除外することも可能
ただし、プリセットに頼り切らず「毎回微調整」することが大切です。
まとめ:色味を作ることで写真に“自分らしさ”が宿る
フィルターやプリセットは便利ですが、他の人と同じ雰囲気になりがち。
少しずつでも編集の仕組みを理解して、自分だけの色味を作れるようになれば、写真にぐっと“表現”が宿ります。
・ホワイトバランスで空気感を作る
・HSLで主張する色・抑える色を決める
・トーンカーブで雰囲気を加える
この3つを意識するだけでも、あなたの写真はもっと深く印象的になるはず。
ShutterSparkでは今後も、編集・レタッチのコツやアイデアをわかりやすく紹介していきます。
フィルター頼みから一歩進んで、「自分だけの世界観」を楽しんでみましょう!