「どうしてプロの写真は、同じ被写体でもこんなに違って見えるんだろう?」
──その答えの一つが「構図」にあります。
構図とは、写真の中に被写体をどこに、どのように配置するかを考えること。ほんの少しの位置や角度の違いで、写真の印象が大きく変わります。
この記事では、初心者でもすぐに使える構図の基本ルール5つを紹介します。スマホでも一眼でも応用できるので、ぜひ明日からの撮影に取り入れてみてください!
1. 三分割構図(ルール・オブ・サード)
■ どういう構図?
画面を縦横それぞれ3分割し、交差する4つのポイントや線上に被写体や水平線を置く構図です。
■ 効果
- ・バランスが良く、自然な印象
- ・動きや視線の「余白」を作りやすい
- ・初心者でも失敗しにくい万能構図
■ 活用例
- ・人物の顔を交点に置く
- ・風景で空と地面を上下1:2や2:1に分ける
カメラの「グリッド表示」をオンにすれば簡単に構図を整えられます。
2. 日の丸構図
■ どういう構図?
被写体をど真ん中に配置する構図です。まるで日の丸のような形から名付けられました。
■ 効果
- ・被写体の存在感が強調される
- ・視線が自然と中心に集まる
- ・対称構図や単純背景と相性が良い
■ 活用例
- ・真上から撮る料理写真
- ・背景をぼかして人物を目立たせたいとき
単調になりやすい構図ですが、背景をシンプルにすることで引き立ちます。
3. 対角線構図
■ どういう構図?
被写体や線を画面の対角線に沿って配置することで、写真に奥行きや動きを与える構図です。
■ 効果
- ・奥行きやスピード感を演出
- ・写真にダイナミックな印象を加える
■ 活用例
- ・登山道や橋を対角線に入れて風景写真を立体的に
- ・人物の視線や手足の動きを対角に沿わせる
構図に迷ったら「線」を探し、それを斜めに配置することを意識してみましょう。
4. フレーミング構図
■ どういう構図?
手前の物体や建物、自然物を“額縁”のように使って、被写体を囲う構図です。
■ 効果
- ・被写体への視線誘導がしやすい
- ・奥行きが生まれる
- ・印象的でユニークな視点を演出
■ 活用例
- ・トンネルや窓からのぞいた風景
- ・手前の木や柱をボカして人物を囲う
あえて遮るものを構図に入れることで、奥行きや物語性が加わります。
5. 余白を活かす構図
■ どういう構図?
被写体を画面の隅や端に置き、あえて空白(ネガティブスペース)を多めに残す構図です。
■ 効果
- ・被写体の小ささや孤独感、余韻を表現
- ・ミニマルで洗練された印象に
■ 活用例
- ・広い空の中に小さく人が立つ写真
- ・シンプルな背景に1点の被写体を配置
背景が綺麗に抜ける場面では、“詰め込みすぎない”構図も効果的です。
構図に正解はない。でも「基本」を知ることは大切
構図はルールというよりも“視線誘導のテクニック”。必ずしも守らなければならないものではありません。
でも、基本を理解することで、「なぜこの写真は見やすいのか」「なんとなくしっくりこない原因は何か」が見えてくるようになります。
撮影に慣れてきたら、あえて構図を崩す“脱構図”の表現にも挑戦してみるのも楽しいですよ。
まとめ:まずは構図を意識して撮ることから
構図のルールを知っておくと、どんなシーンでも「どこにどう被写体を置くか」を判断する力がついてきます。
三分割構図や対角線構図を意識するだけで、いつものスナップがグッと印象的に。ぜひ次回の撮影から試してみてください。
ShutterSparkでは今後も、初心者にも実践しやすい撮影テクニックをわかりやすく紹介していきます!