「なんだか写真が暗い」「被写体の雰囲気が伝わらない」──そんな悩みを抱える初心者に共通するのが、“光の扱い方”です。
カメラの設定や構図ももちろん大切ですが、最も印象を左右するのが“ライティング”。自然光だけに頼っていては、天気や時間帯に左右されて思い通りの写真が撮れません。
この記事では、初心者にこそ試してほしいLEDライトとストロボの使い方や、おすすめ機材を詳しく紹介していきます。
ライティングを変えるだけで写真が変わる理由
光は、写真において次のような要素をコントロールします:
- 明るさ(露出)
- コントラスト
- 立体感
- 雰囲気や色温度
たとえば逆光で顔が暗く写ってしまったり、蛍光灯の下で青白くなったりした経験はありませんか?これは光の方向や色味が適切でなかった証拠です。
人工の光をうまく使えば、これらを自在にコントロールでき、自分の理想のイメージに近づけることが可能になります。
初心者が扱いやすいライティング機材2種
① LEDライト(定常光)
特徴:スイッチを入れると常に光を放ち、見た目通りに写る
- ◎ 動画にも使える
- ◎ 仕上がりを確認しながら撮れる
- △ 光量が弱めのものもある
被写体に当たる光の強さや影の出方を確認しながら調整できるため、初心者には扱いやすい光源です。
② ストロボ(フラッシュ)
特徴:シャッターと同時に発光する「瞬間光」
- ◎ 光量が強く、広い範囲を照らせる
- ◎ 室内・屋外問わず活躍
- △ 設定や調整にやや慣れが必要
オフカメラで使えば、自然光のような陰影表現も可能になります。
ライトとストロボ、どう使い分ける?
用途 | LEDライト | ストロボ |
---|---|---|
ポートレート | ◎ 明るさや雰囲気を見ながら調整可 | ◎ バウンスやディフューザーで柔らかく |
商品撮影 | ◎ 小物や料理に最適 | ◎ シャープで立体感ある表現に |
動画撮影 | ◎ 常時発光なので必須 | × 使えない |
屋外撮影 | △ 日光に負けやすい | ◎ 補助光として活躍 |
ライティングの基本テクニック
■ 順光・逆光・サイド光を使い分ける
ライティングの方向を変えるだけで、被写体の印象が大きく変わります:
- 順光:顔全体が明るくなる。無難だが立体感は少なめ
- 逆光:背景を明るくし、シルエット表現に
- サイド光:陰影がつき、ドラマチックな仕上がりに
■ ディフューザーで柔らかい光に
ライトの前にディフューザーをかけると、被写体の影が柔らかくなり、肌の質感も優しく写ります。
■ バウンス撮影で自然な雰囲気を
ストロボの光を天井や壁に反射させることで、直接的な強い光を避けて自然光に近いライティングが可能になります。
初心者におすすめのライト&ストロボ機材
■ 小型LEDライト
- Ulanzi VL49:手のひらサイズ・充電式・色温度調整可能
- Neewer RGBライト:カラフルな表現にも対応
■ ポータブルストロボ
- Godox TT350:軽量でミラーレスにぴったり
- Yongnuo YN560 IV:コスパ最強・オフカメラ対応
■ 補助アクセサリー
- ディフューザー(ソフトボックス)
- ストロボスタンド&アンブレラ
- リモートトリガー(ワイヤレス)
まとめ:光を操ると写真が変わる
カメラの性能だけではカバーしきれない“印象”や“質感”を左右するのが光です。初心者こそ、まずは小型のLEDライトやストロボを使って、ライティングに慣れることが大切。
最初は「難しそう」と感じるかもしれませんが、使っていくうちに思い通りの明るさ・影の付け方ができるようになります。
ShutterSparkでは、今後も初心者のステップアップに役立つ機材情報や撮影術をお届けしていきます。あなたも一歩踏み出して、「明るさで写真を変える」体験をしてみませんか?