シャッタースピードとは?ブレと動きをコントロールする基本をやさしく解説
撮った写真が「なんだかブレてしまった…」「動いている被写体がうまく写らない」と感じたことはありませんか?
その悩み、シャッタースピードを理解すると解決できるかもしれません。
この記事では、シャッタースピードの基本から、写真に与える影響、初心者でも扱いやすい設定のコツまでをわかりやすく解説します。
シャッタースピードとは?
シャッタースピードとは、シャッターを開いている時間の長さのこと。
つまり「写真を撮るときに、どれくらいの時間、光をカメラに取り込むか」を決める設定です。
時間は「1/1000秒」「1/250秒」「1/30秒」などで表され、数値が小さいほど短い時間(=速いスピード)になります。
- シャッタースピードが速い(例:1/1000秒)
→ 短時間で光を取り込み、動きを止めた写真になる - シャッタースピードが遅い(例:1/10秒、1秒)
→ 長時間光を取り込み、動きがブレて写る(光跡を残すことも)
ブレを防ぐにはどのくらいのスピードが必要?
手ブレや被写体ブレを防ぐには、適切なシャッタースピードを選ぶことが重要です。
■ 手ブレを防ぐ目安
「1/焦点距離」が目安になります。
たとえば、50mmのレンズなら1/50秒より速いスピードが手ブレしにくい基準とされます。
ただし、手ブレ補正付きのレンズやカメラではこの限りではありません。
■ 被写体ブレを防ぐには
- 子どもが走る → 1/500秒以上
- 自転車や車など高速の動き → 1/1000秒以上
- ポートレートや止まっている被写体 → 1/125秒前後
動きが速ければ速いほど、シャッタースピードを上げる必要があります。
シャッタースピードで表現できること
シャッタースピードは、単にブレを防ぐだけではなく写真の表現方法にも関わってきます。
■ 速いシャッタースピード(1/1000秒など)
- スポーツや動物など、瞬間を止める
- 水しぶきやジャンプの瞬間などをシャープに写す
■ 遅いシャッタースピード(1/15秒〜数秒)
- 川の流れを「とろとろ」と写す
- 夜景や星空など、光の軌跡を残す
- 人の流れや車のライトをあえてブレさせる
「動きを止めるか」「動きを写すか」—それをコントロールできるのがシャッタースピードです。
設定方法と初心者のおすすめモード
シャッタースピードはカメラのS(シャッター優先)モードまたはMモードで設定できます。
- Sモード(シャッター優先):自分でシャッタースピードを決めると、カメラが絞り(F値)を自動調整してくれる
- Mモード:シャッタースピードも絞りも自分で決める完全マニュアル
初心者の方にはSモードから始めるのがオススメです。
動きのある被写体を撮るときはまず「1/500秒」、風景やポートレートでは「1/125秒前後」を基準にして、ブレ具合を見ながら調整していくと良いでしょう。
ISO感度と明るさのバランス
シャッタースピードを速くすると光の取り込み量が減り、写真が暗くなりやすくなります。
そのため、暗い場所では「ISO感度」を上げて明るさを補うことが多くなります。
逆に、長時間露光(シャッタースピードが遅い)では明るくなりすぎることがあるため、絞りを絞ったり、NDフィルターを使うなどの工夫も必要になります。
まとめ:シャッタースピードを理解すると写真が変わる
シャッタースピードは、写真のブレを防ぐだけでなく、動きをどう表現するかを決める大切な設定です。
- 速いスピード → ブレを防いで動きを止める
- 遅いスピード → 光の軌跡や動感を写し出す
まずはSモードでシャッタースピードを変えながら撮影して、写真の印象がどう変わるかを体験してみましょう。
表現の幅が広がることで、撮る楽しさもきっと増していきます。