「カメラを買ったけど、専門用語が難しくてよくわからない…」
そんな不安を感じている初心者の方は多いのではないでしょうか?
カメラの世界には独特な言葉がたくさん登場しますが、基本的な用語の意味を理解するだけで、写真の仕上がりや設定の意図がぐっとわかりやすくなります。
この記事では、カメラを始めたばかりの方に向けて、まず覚えておきたい基本用語を10個厳選し、それぞれをわかりやすく解説します。
1. 絞り(F値)
絞りとは、レンズの中にある光の通り道(開口部)の大きさを調整する仕組みです。
F1.8・F4.0・F8.0など、「F値」で数値化され、写真の明るさや背景のボケ具合に大きく関わります。
- F値が小さい → 背景がよくボケて明るくなる
- F値が大きい → 全体にピントが合い、暗くなりやすい
人物や花の撮影では小さなF値、風景や集合写真では大きなF値がよく使われます。
2. シャッタースピード
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間=光を取り込む時間のことです。
1/1000秒・1/125秒・1秒 などの数値で表され、写真の明るさとブレ具合に影響します。
- 速い(1/1000など) → ブレを防ぎ、動きを止める
- 遅い(1/30〜1秒など) → 光跡や流れを写せるが手ブレに注意
動きのある被写体を撮るときに重要な設定です。
3. ISO感度
ISO感度は、カメラが光に対してどれくらい敏感かを示す数値です。
- 低い(ISO100など) → ノイズが少なく綺麗だが、暗い場所に弱い
- 高い(ISO1600など) → 暗い場所でも明るく写るが、ノイズが出やすい
室内や夜景など、光が少ないシーンで明るさを補いたいときに使います。
4. 露出
露出とは、写真の明るさのこと。
絞り・シャッタースピード・ISO感度の3つで決まり、これらのバランスが「露出の三角形」と呼ばれます。
露出が適正でないと、
- 明るすぎ → 白飛び
- 暗すぎ → 黒つぶれ
になるため、カメラが自動調整することも多いですが、自分で意図的に変えることも大切です。
5. 露出補正
露出補正は、カメラが判断した明るさに対して「もっと明るく or 暗く」したいときに使う設定です。
+1.0 → 明るく、−1.0 → 暗く、というように調整できます。
逆光の人物や夕景、白背景など、カメラが自動で間違えやすいシーンで非常に役立ちます。
6. ホワイトバランス(WB)
ホワイトバランスは、写真全体の色味(色温度)を調整する機能です。
- 電球色の室内 → 青白く補正
- 曇り空 → 暖色寄りに補正
「白いものを白く見せる」ための設定ですが、写真の雰囲気を変える表現手段としても使われます。
7. フォーカスモード(AF-S / AF-C / MF)
ピントの合わせ方の違いです。
- AF-S(シングルAF):止まっている被写体向け
- AF-C(コンティニュアスAF):動く被写体向け
- MF(マニュアルフォーカス):手動でピント調整
AF-Cと顔認識・瞳AFの組み合わせは、人物撮影にとても便利です。
8. 撮影モード(P / A / S / M)
カメラの基本的な操作モードです。
- Pモード:プログラムオート(カメラ任せ)
- Aモード:絞り優先(背景のボケ調整に便利)
- Sモード:シャッター優先(ブレ対策に)
- Mモード:マニュアル(すべて自分で調整)
初心者はPやAモードから始めて、徐々にMモードへ挑戦するのがおすすめです。
9. ピクチャースタイル(仕上がり設定)
撮った写真の色味や印象をカメラ内で変える設定です。
- スタンダード:自然でバランスのよい色合い
- ポートレート:やわらかく、肌が綺麗に写る
- 風景:青空や緑が鮮やかになる
- モノクロ:白黒写真の世界観
JPEGで撮影する場合は、ピクチャースタイルの影響が強く出ます。
10. ファインダー / ライブビュー
カメラで構図を見る方法です。
- ファインダー:目で直接覗く(OVF or EVF)
- ライブビュー:背面液晶に映して確認
ライブビューはスマホ感覚で使いやすく、構図や明るさの確認にも便利。
ファインダーは安定して構えられるため、手ブレが少なくなります。
まとめ:用語を知ることが写真上達の第一歩
今回紹介した10の基本用語を覚えることで、カメラの設定画面や解説書に書かれている内容がぐっと理解しやすくなります。
それぞれはつながっており、理解が深まるほど「撮る楽しさ」も広がっていくはずです。
わからない言葉が出てきたときは、この記事に戻って確認してみてください。
そして少しずつ、あなたの写真表現を自分の言葉で語れるようになっていきましょう。